外食ってとても楽しいですよね。いつもとは違う時間と空間。そして何よりも好きなものを頼んで食べたり飲んだりできる楽しいひとときです。以前はそれが当たり前と考えており,そこになんの疑問もなく,その当たり前がどれほど貴重なものなのか意識することもありませんでした。
外食もチェーン店ばかりではなく,たまには新規開拓したくなるものです(チェーン店も勿論とてもおいしいです)。何かいつもと違う雰囲気でいつもと違うメニューの食事をしたい。でも,アレルギーのある息子のことを考えると,つい二の足を踏んでしまい,「またにしようかな」ととりやめてしまうこともあります。
そう思ってしまうのは,まずはアレルゲンの含まれていないメニューを店員さんに確認しなければならないからです。その点,チェーン店はホームページにアレルギー原材料の一覧が掲載されているところが多く,安心して入店・テイクアウトができます。一覧の掲載がないチェーン店でも,店舗の店員さんによっては配慮のある対応やお気遣いをしていただいたり,本部に問い合わせてくれる店員さんもいて,とても安心しますし感謝もしますし,食事もおいしくいただけます。
一方で,アレルギー原材料についてたずねると,不意をつかれたように書類やファイルを調べはじめたりする店舗もあります。その場合はこちらも申し訳ない気持ちと気まづい雰囲気が生じ,いたたまれない気持ちになります。店員さんお一人お一人は一生懸命なので,余計に申し訳ない気持ちになります。
いちばんショックを受ける対応は,アレルギー原材料についてたずねた際に,「何かあったら責任がもてないので,アレルギーのある方はお断りしております」と迷惑そうな言動で入店を断られることです。このとき感じるのは「あぁ,このお店では私ら家族は客にカウントされていのだな」ということです。そして,社会から切り離された感覚です。このとき,人は状況によってマイノリティの立場になりうるということを実感しました。社会で問題となっているマイノリティの方々にのしかかる負担を,少しばかりではありますが,当事者意識のようなものとして感じました。
断られる場合,考えられる理由や事情はさまざまかと思います。そもそも人手不足のなかで切り盛りしていたり,製造工場に問い合わせる時間や人手もない等,物理的にできないといった事情もあるかと思います。それは仕方がないと思いますし,それをおしてまで掛け合うことも何か違う気がします。
ただ,アレルギーについて話した注文の際に,「それだったら,卵抜きでアレンジして作りますよ」といった一言があるだけで,ものすごく救われるのに……と思うだけです。
先日,カレー店で,5歳の息子にキッズプレート注文しました。容器は機関車の形状をしており,煙突の穴に水を垂らすと中のドライアイスが反応して煙がでる仕掛けになっており,息子は目を輝かせて興奮していました。やはり外食はいいなぁ,と思いました。テイクアウトだとただのプラの容器になってしまうので。以前テイクアウトの際に,このお店の店員さんは常時やさしい表情で,アレルギー原材料の一覧を調べてくださり,不明なメニューについては本部に電話で問い合わせて確認してくれました。結果,メニュー内のハンバーグ以外は卵なしとわかり,安心して注文できました。店員さん,その節は本当にありがとうございました!
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