アレルギーは,私にもありました。生卵です。それに気づいたのは,小学生の低学年かそれよりも少しうえだったか定かではありません。それ以来,生卵は30年くらい避けていました。すき焼きで,みなさん生卵にからめて食べたりすると思いますが,あれがこわくてできませんでした(おいしそう,とずっと思っていましたが)。ただ,火がとおっていれば大抵の卵料理は大丈夫だったので,食べれないことで引け目みたいなものはあまり感じずにすみました。
数年前に息子が生まれ,乳幼児のころに卵アレルギーとわかりました。そのケアは大変で,それまで「アレルギー」という言葉を見聞きしても特に何の思いもわきませんでしたが,いまではこの言葉を見聞きするたびに重い気分になります。
ケアではまず,卵を避けることのほかに,朝晩の全身の保湿とひっかき傷へのステロイド塗布があります。おそらく,傷口からのアレルゲンの侵入を防ぐためだと思います(誤りでしたらすいません)。乳児のころは肌が脆弱なため,体の部位によりステロイドの種類や濃度が変わり,薬がいくつもありました。例えば,頭部・目のまわり・頬・顔(目や頬以外)・指・肛門・四肢と体,といったように。これを毎日,朝起きたときとお風呂上がりに行います。ただ,成長に伴いステロイドの種類は減りました。保湿剤は1カ月弱しかもたないので,そのたびに通院となります。ステロイドも種類が多いので,処方漏れがないようにリストをメモして受診していました(それでも忘れて,受付で頭下げたり)。
惣菜等を購入する際も卵の有無を確認しながら選びます。先入観でラベルをみずに買ってしまい,卵が入っていたことがありました(コンビニやスーパーのお団子とか)。なので,確認は大事です。例えば,同じ唐揚げでも店舗によって,あるいは同じ店舗でも味付けによって卵が使われていたり使われていなかったりします。
アレルギーにもいろいろあるので,それぞれご苦労されている方々もいるのだろうと想像すると,それぞれの大変さがあるのだろうと思います。アレルギーにかかわらず,状況や場所により気にかけたり確認したりする必要があるものをかかえている場合,気にかけたり確認することで嫌な思いをすることがあるかと思います。そんなとき,まわりの人にはみえないと思いますが,自分の目の前に急に壁がたちはだかるのを感じます。
以前は知らなかった壁。でも知ってよかったと思います。やりきれない気もちにもなりますが,それに気づかずに以前に引き続き以後も,自分が傷つけてしまう人を少しは減らせるのではないかと思うから。
私が「壁」を感じるとき(場所)は,いくつかあります。それはまた気力があるときに投稿できればと思います。
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